PS3、米国で100ドル値下げ
2007年07月09日 inuro
The Wall Street Journalの報道より。
 ソニーはプレイステーション 3(PS3)への最大の批判の1つに応え、同製品の価格を100ドル値下げして売り上げ拡大を目指す。  この値下げは米国で7月9日から実施され、PS3の価格は499ドルとなる。この値下げは業界内の各方面で予測されていたもので、ロサンゼルスで間もなく開催されるゲーム業界展示会の直前に行われた。

しかし実際のところその効果はどうなのか?といわれればはなはだ疑問です。

ゲームコンソールの値下げは何のために行われるのかといえば、その意義は拡大再生産のスパイラルを回すことに尽きるわけです。つまり

  1. コンソールの値段が下がる
  2. ユーザが購入しマーケットが広がる
  3. 商売になるのでいろんな種類のソフトや質の高いソフトが発売される
  4. 興味を持つユーザが増え、メディアへの露出も増え、そしてまた2に戻る
という勝利の法則、ギャラクティカマグナム、昇竜拳です。ひとたびこのスパイラルが回り始めればあとはマーケットは自転をはじめます。FC、SFC、PS1&2、DSと歴代のメジャーハードが歩んできた道ですね。

ただ逆に言えば、いくら値下げしてもそれによってマーケットが広がるほどの爆発的な売れ行きを呼び起こせなければ、スパイラルは一向に加速しません。商売にならなければメーカーはソフトを作らないし、ソフトが無いコンソールはユーザは購入しない。ゲームコンソールにおいてなぜスタートダッシュが重要なのかはまさにこの点にあって、スタートダッシュの時点のみが唯一、期待や希望だけでコンソールを購入したり、ソフトを作ってくれたりする特別な時期だからです。つまりスパイラルを回す爆発的な何か、をユーザやサードパーティが勝手に内包しててくれる時期なわけです。それを過ぎると一転、ユーザやサードパーティは世にあらわになってしまった現実でもって非情な判断を下すようになります。こうなるとなかなか簡単にはスパイラルを回す原動力にはなってくれません。例えるとそう、気になる子にゃ学祭の夜に勢いで告っとけ!、といった感じでしょうか。祭の興奮から醒めたマーケットはシビアなのです。

というわけでPS3の100ドル値下げは、状況を一変させるほどの力は残念ながら持ってないように思えます。それはつまり、単純に499ドルが可処分所得に対する絶対的な価格としてまだまだ高いからです。上述した祭の最中のような高揚感、期待感がない状態で、499ドルの商品が爆発的に売れることはありえないでしょう。こうなると身銭を切りつつスパイラルが好転するのをSCEがいつまで耐えられるか、といった話になってきます。いやそのままだと永遠に好転しないんですが。ここはひとつソニー戦士の皆さんの奮起が期待されるところではないかと。

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